菊水の井戸の謂われ

『菊水の井戸』の謂われは、風雅和歌集、巻20、賀歌にある藤原隆博の作

『汲む人のよはひもさぞな長月や長良の川の菊の下水』から採られ、菊水の井戸の歌碑にもこの歌が採用されています。この歌は鎌倉時代の正応元年(1288)大嘗会(だいじょうえ)の主基(すき)方の屏風に「奈加良川岸菊盛行人汲下流(ながらのかわきしにきくさかりゆくひとくみながれくだる)」と題して貼られたということです。

この和歌を現代風に解釈しますと

「長良の川の菊の下水を常々汲んでいる人々の寿命はさぞかし長月(旧暦9月のこと、菊月とも言う)のように長寿であることであろうよ」

というくらいの意味になるでしょう。「長月と長寿」「菊月と菊の下水」をかけて歌ったものです。

引用させて頂きました(出典不明  P102~103)